沈香の数珠を原木からお作りしました
元々、香気のない原木(沈丁花)の老木や土中に埋没した倒木、枯木のほか虫食い等の様々な原因で傷つけられた傷害木に真菌類が作用し、長い年月の間に薫香を発する樹脂を生成したものを沈香と呼びます。
沈香はお香の原料として多く用いられますが、熱を加えることで特有の香りを発します。
沈香が日本に入ってきたのは推古3年に淡路島に漂着したのが最初とされており、戦国武将を初めとした歴史の偉人たちに愛されてきました。
今回加工した香木は、30年前に縁あって入荷したインドネシア産の沈香(じんこう)の山(やま)です。
重さは5kgで香りもインドネシア産沈香の特徴が良く出ており、お香の原料として、刻みや粉末、角割にすることも可能な品質の沈香でした。
1990年頃までは中心部まで品質が良く、これほど大きな沈香を見かけることが度々ありましたが、最近ではまず見つけることはできません。
このように貴重な沈香を、今回は思い切って様々な種類の数珠に仕立てることにしました。
用意した沈香は中心部までもしっかりと香木になっていました。
正直にいいますと、中心部の状態は確認ができていませんでしたので、切っていく過程で中心まで良い品質の香木かが気がかりでした。
おかげで5kgの沈香木から2kgもの数珠の玉を取ることができました。
香木が大きいうえに品質が良かったので、効率よく数珠玉を取ることができたわけです。
数珠玉の制作過程
まずは沈香を適度な大きさにカットします。
厚さを正確に測り・・・
整えていきます。
面がきれいになりました。
次はいよいよ丸に切り抜く作業です。
一つずつ形をとっていきます。
数珠の玉の原型ができました。
それをさらに一つずつ丁寧に研磨していきます。
仕上げに磨いて・・・
数珠の玉のできあがりです。
5kgの沈香のうち、2kgが数珠の玉になりました! 残りの3kgの抜き板や粉は、当店はお香屋でもありますので、すべてお香の原料として利用することができます。
今回はなんと
・三双 法華宗:2連
・三双半 法華宗:5連
・二双 法華宗:2連
・尺八 装束:1連
・九寸 天台宗:1連
・尺六 装束:2連
・尺四腕輪:3連
・尺七腕輪:16連
以上の数珠と腕輪、合計60連を作ることができました。
数珠職人さんも2kgにも及ぶ沈香の数珠を一度に作り上げたことは無いそうで、大変驚かれていました。
価格面では30年前の香木のでしたので、比較的安価に設定できましたが、現在はこれほど大きな香木を見つけるのが難しため、かなりの高額品になることは間違いないでしょう。
現在の沈香木の輸入状況を考えると、今後このような品をお仕立てするには、加工できる大きさの香木を持っていること。
そして、香木を加工する決心ができることが必要になります。
今回の沈香の数珠は、お香屋であるからできたことだと思います。
今後、こういった数珠のお仕立ては非常に難しいことですので、沈香木の数珠をお探しの方がいらっしゃいましたら、ぜひこの機会に一度ご覧くださいませ。
自信を持ってお薦めいたします。
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